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歌詞

やなせなな 歌詞「惜春」

あんなにも狂おしく
わたしたちは求め合って
溺れる水の中 ふたり
冷たい孤独を知った

どれほど焦がれても
あなた
わたし
ひとり
ひとり

溶け合うことなどできぬまま
時の河に引き裂かれ

あれから 幾つ季節を通り過ぎたでしょう
あの頃は幼くて
慈しむ術を知らなかっただけ

流されて
すべてを失い
辿り着いたその場所で
再び巡り逢う ふたり
濡れたからだ 乾くころ

ことば少なく 互いのかなしみに寄り添い
あの頃の傷跡さえ
慈しむように 触れ合うてのひら

水面に広がる花びら
それは恋の名残
見送るわたしの心に
あなたは口づけをした

春は逝く
春は逝く
ここは静かな河のほとり

作詞:やなせなな

アルバム『遠い約束』(2007年)収録

©Studio Tabby
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